先輩はどうしてる?

守谷市立黒内小学校村井 駿亮 先生

Question 先生になろうと思ったきっかけを教えてください

高校生のときに自分の進路について真剣に考え、どんな職業に就きたいか悩みました。それまで教員という仕事は身近であり、興味はありましたが、高校生のときに出会った先生の中に、大学でどのような研究をしているか、高校生でもわかるように教えてくれる先生がいて、研究職にも興味を持ちました。そこで大学は、研究職にも行けて、教員免許も取れる理工学部を選択しました。

教員の方を選んだのは、教育実習で子ども達との関わりが想像以上に楽しかったからです。授業で、子ども達の「わかった!」とか「そういうことか!」という素直な反応がとても嬉しかったんです。もちろん、研究職にも魅力がありましたが、教育実習での経験が忘れられず、教員になることを決意しました。

Question 小学校の先生を選んだ理由を教えてください

もちろん中学生に教えるということにもすごく魅力がありました。でもやはり小学生の方が、一日を通して一緒に過ごす時間が長いということだとか、他の教科も教えることができるということで、最初は教材研究だとかすごく大変だったんですけれども、慣れてくると算数が苦手な子でも国語が得意で発表できたりだとか、体育が得意で他の子のお手本になったりだとか、子ども達の長所をたくさん見ることができたので、小学校の教員にすごく魅力があるなと感じました。

Question 実際に教員という職業に就いてみてやりがいを感じることは何ですか?

教員という仕事は、子ども達の成長を間近で見ることができるので、他の仕事にはなかなかないような感動がもう本当に毎日のようにある仕事だなと思っています。やっぱり子ども達が「わかった」とか、そういったときには授業をやっていて、すごくよかったなと、やりがいをすごく感じるときです。それから学級経営をしていく中で、人間関係を築くために一生懸命頑張っている子ども達を応援したりだとか、逆にけんかをして仲が悪くなってしまったときに、仲直りをしてお互いが分かり合えたときなどはすごくやりがいを感じます。

Question 実際に教員という職業に就いてみて大変だと思うことは何ですか?

大変だなと感じるのは、大人に対して話をするときと同じような感覚で話してしまうと、やはりなかなか通じないかなというふうに思っています。なので、丁寧に子どもにでもわかるような話し方をするように心がけています。

子ども同士の仲が悪くなってしまったりだとか、トラブルが起きてしまったときというのはすごく大変ではあるんですけれども、そのトラブルが子ども達の成長につながるように指導することを心がけています。

Question 児童に対する思い、心構えを教えてください

子ども達には、やはり学校で学んだことが大人になってから使えるようになってほしいなと思っています。授業では、今学習していることがどういうふうに役立っているのかとか、日常生活でどういうふうに生かされているのかということをわかるように指導することを心がけています。それから、学校でしか学べないこと、人間関係だとか、一人一人の個性を大事にするとか、そういうところが大事だということをしっかり学んで大人になってほしいなと思っています。

Question 地域や保護者の皆さんとの関係づくりで気を付けていることは何ですか?

保護者の方は学校の一番の応援団だと思っています。保護者の方は学習の状況だとか、子ども達の学校生活の様子というのをすごく気にかけていると思います。なので、欠席したときに電話をすることはもちろん大切だと思ってやっているんですが、それとは別に子ども達が良さを発揮した場面だとか頑張っているところがあったら、保護者の方には随時連絡をとって学校での様子を伝えるようにしています。

地域とのかかわりという面では、「デジタル・シティズンシップ教育」の一環で、学校ホームページに子ども自身が記事を作成してアップをするという活動をしました。地域の方々にも黒内小のホームページを見ていただいて、学校ホームページから黒内小の良さを知っていただけたらなと思っています。

Question 職員室の雰囲気や同僚の先生との関わりについて教えてください

黒内小学校は児童数が1000人を超えているので、非常に職員の数も多くて最初黒内小に来たときには圧倒されました。ただ、どの先生方も気さくに話しかけてくれて、すごく話しやすい先生方ばかりだったので、私自身すぐに慣れることができました。何か頼み事があったり、相談したいことがあるとすぐに気軽に相談に乗ってくれるのですごく働きやすいです。学年の先生は生徒指導のことだとか、授業のこととか本当に協力してやってくれますし、相談も非常にしやすいです。学校が終わると毎日「今日どうだった?」とか、「明日こうしようね」とか、そういう話を気軽にできると思っています。

Question 情報教育主任を担当されているそうですが?

今年度は「デジタル・シティズンシップ教育」というのに力を入れて取り組んでいます。ほかにはプログラミング教育だとかを率先してやっています。私のクラスを中心にやっているんですけれども、ほかの先生方とも連携をとって、ほかのクラスでも先生方が指導できるようにカリキュラムの作成だとかを進めています。私は専門家でもなく、情報教育に関しての知識というのは、この黒内小学校に来る前まではほとんどなかったんですね。

昨年度異動してきまして、情報教育主任を任されるようになり、自分自身勉強し直して情報教育について学んだんですけれども、一人一台のタブレット端末になったりして、子ども達に求められている力っていうのが、色々と増えています。そこを勉強していくと、やはり情報教育の必要性がすごくわかりました。私自身、情報の知識がなかったんですけれども、自分でやって学び直して今教えているというような感じです。もともと情報モラルはやっていたんですが、やはり子ども達に、これをやってはいけないとか、これはしちゃいけないという指導よりかは、タブレット端末やICT機器をよりよく使うためにはどうすれば良いかというのを考えさせる授業に取り組んでいます。

Question 情報教育を担当されている上での苦労を教えてください

やはり1から考えるっていうのがすごく大変でした。どうやったら小学生にでも分かるように、ICT機器の良い部分を知ってもらえるかということをすごく考えながらやりました。

子ども達はどうしても今までの教育から、こう使ったら危ないものとか、インターネットで投稿したら大変なことになるということが結構頭にあったようなので、インターネットに投稿することで良いところもたくさん知ってもらえるんだとか、オンラインコミュニケーションをやることでもっと生活が便利になることとか、そういうことをすごく実感したみたいで、その時の表情とか声とかがすごく嬉しかったです。

Question 情報教育について論文も書かれたそうですが?

自分がやった授業に対して、子ども達がどういう反応をしたかとか、逆にやってみて課題が見つかるなというのはあったので、その課題をちゃんと見つけて次に生かすためにも何か一つにまとめるというのがすごく大事かなと感じて、今回論文を書きました。

Question 教員を目指すにあたり茨城県を選んだ理由を教えてください

私は大学2年生のときから茨城県に住み始めました。それまでは実家から大学の方に通っていたんですけれども、大学2年生のときに一人暮らしを始めて茨城県がすごく自然が豊かでのびのびと過ごせるところとか、ショッピングモールとかも意外とたくさんあって買い物にも困らないところとか、生活のしやすさというのを住んでみて改めて実感をしました。

他県出身ということで、教員採用試験のときには非常に悩んだんですけれども、今は茨城県を受験して後悔というのは一切ありません。現在も妻と子どもと3人で茨城県に住んでいるんですけれども、地域の方々もすごく温かくて住みやすさを実感しています。

Question 「休暇制度」「給付事業」など福利厚生の活用状況について教えてください

休日はカレンダー通りのお休みをいただいているんですけれども、中学校に勤めていた時は、土曜日・日曜日どちらかが部活動とかで家にいない日もあったんですが、今は土曜日・日曜日がお休みなので、今年2歳になった息子と公園に行って遊んだりだとか家族でショッピングモールに行って有意義な時間を過ごせています。

閉庁日と夏季特別休暇の5日間を合わせて家族で旅行に行ったり、妻の実家や私の実家の方に帰省をしてお互いの両親に孫の姿を見せて楽しく過ごすことができています。中学校の時には、夏休みの後半を利用して特別休暇と結婚の時に与えられる特別休暇を合わせて妻とハワイの方に新婚旅行に行ってきました。

Question 学校での「働き方改革」を感じる部分はどんなところですか?

私は教員になって今年で11年目になるんですけれども、すごく変わったなと思うところは、教員以外に学校でサポートしてくれる方々というのがすごく増えたような実感があります。例えば、タブレット端末が導入されてICT支援員の方がトラブル対応をしてくださったりだとか、サポーターの方がプリントの印刷をしてくれたりとか、今までは全て教員がやらなければいけなかったんですけれども、教員をサポートしてくれる立場の方がすごく多くなったなと感じています。

月曜日と火曜日と水曜日は5時間授業なので、放課後の時間は業務に充てることができるなと感じています。あと、茨城県では教科専科の配置をやってくれているので、その時間が空き時間になります。そこで普段だったら放課後にやらなきゃいけない業務をやるようにしています。

本当に教員がやらなきゃいけない仕事に専念できているっていう部分はあると感じています。茨城県は教科専科の先生を積極的に配置してくれているので、その時間は担任にとっては空き時間になるので、その時間を利用して子どもが熱を出した時などはちょっと遅れて出勤したりすることもできるので、そういう面では非常に助かっています。

Question 教員をやっていて一番嬉しいと思ったことを教えてください

やはり卒業式だとか修了式で、子ども達から「ありがとうございました」と声を掛けてもらう時にすごく嬉しいなと感じます。それから、前任校は中学校でしたが、やはり卒業生が会いに来てくれた時っていうのがすごくうれしくて、高校を卒業した時や20歳になった時に「大学に進学します」とか「就職します」というふうな声が聞けると、自分が関わった生徒がこんなに成長したんだなと思えてすごく感慨深いものがあります。ここの学校に来てからも、会いに来てくれる子だとか、連絡をしてくれる子が結構いるので、本当にそういうことがあるたびに嬉しくなります。

Question 茨城県の教員志望者へメッセージをお願いします

茨城県には明るく元気な子ども達、温かい地域の方や保護者の方、頼りになる先生方がたくさんいます。ぜひ、茨城県で一緒に学校の先生をやりませんか?お待ちしています。